明日は我が身
ここ1週間以上、窓から異臭がしてまして、しかし開けないわけにもいかず。
我が家のベランダの使ってない植木の土や、縁の下の通風孔や
砂利道向かいの一軒家の軒下など、クンクン嗅いでみたのですが
一向に臭いの元がわからず、日々ストレスが溜まっておりました。
コバエやハエが多いので、ああ~夏が近いので虫も増えたかと
思っていましたが、異臭から更に増えたので、こりゃどっかの脇や
縁の下で野良猫でも死んでるんじゃないか?と思いました。

悪臭は、糞尿の臭いでも堆肥の臭いでも魚の腐った臭いでもなく
しかし、どこかで嗅いだ記憶のある臭い。
いったいなんだろうと日々考えておりました。

雨予報が出たので、もう1日待って雨に流してもらいそれでも
臭ったら不動産屋に連絡して調査してもらおうと限界から1日待ちました。
使用済みのカラの芳香剤をサッシ窓の下においたりしてしのぎました。

昨日の朝、雨も上がり窓を開けますと、更に臭います。
駄目だこりゃ。
午後に歯医者だったので帰宅したら連絡しようと、とりあえず歯医者へ。
近所のおばさんに紹介され行ったのですが、とても良い歯医者さんでした。
ハミガキ講習もしてもらい、気をよくして帰宅し、勢いのままに
自転車を洗って手入れすることにしました。まだ3時だったので。

バケツに水汲み、駐輪場で自転車を洗おうとしますと、1台のホロ荷台付きトラックが。
見ると脇には「埼玉県警」のバイクが1台階段下に停まっています。

ありゃま、のぞきか?強盗か?何だか怖いなと思いつつも
大騒ぎな声は聞こえていなかったので、事故後の聞きこみかと
思いながら自転車手入れをしてました。
それでも何だか嫌な予感がしたので、そそくさCRC降りかけ簡易手入れで
終了させ、部屋に戻りました。暑くて窓を開けてテレビもまだつけていなかったので
外の声がよく聞こえました。

バケツを片し、ヤレヤレ一服と座っていると・・・

「携帯の発信履歴を見てみろ、いつだ?」
「6月20です」
「すげーウジ湧いてんな。大きさ測ったか?」
「1センチ2ミリ」
「カードはいっぱいあるんですが」
「レシートはどうだ」

何やら2階から警察官のやり取りが聞こえてきました。

思わず確信を求めて聞き耳を立ててしまいました。
自分のアパートのことですからね。

もう「ウジ」と聞いた時点で全てガテンがいきました。

異臭の原因は「腐乱死体」です。「孤独死」のご遺体発見です。
私がずっと嗅いでいたのは腐臭です。ハエはそこから湧いたのです。

どこかで嗅いだことのある臭いの意味もわかりました。
ガン末期の病床の親父の臭い、小笠原のジャングルの中での
ノヤギや野鳥やネズミなどの死骸の臭い。
そんな臭いに近かったです。土っぽさも感じます。
釣具屋で買うウジと土の臭いを混ぜ込んだような感じがします。

猫を飼っていて何匹も見送りましたが、猫の場合もっと緑の臭いがします。
夏の草刈後のむせるような青臭さが混ざります。
打ち上げられた魚の臭いは、やはり腐った干物のような独特の
海の生き物の臭いが混ざるので違います。

人間は独特の臭い。今回の経験でひとつ覚えました。

20日がもし最後ならば2週間は経過していたのでしょう。
数十分のやりとりのあと、ガタガタと物音がしたので搬出したのかも
しれません。そのあとは掃き掃除の音がしていました。
さすがに外に出る気はせず、窓も閉めました。

そういやここのところ見かけていないおじさんがいました。
その方だろうかと憶測しながら、一人暮らしにおける死の現実を
ヒシヒシと痛感しました。こうなっちゃうんだなと。

しばらくして静かになったので解散したかなと外に出てみました。
勘違いだったら臭いの原因が違ったなら、不動産屋に連絡しなくては
だったので、確認出来ればと思いました。
ちょうど不動産屋さんが車に乗り込むところでした。
本当は話してはいけないんだろうけど、臭いの件があり
それが2階でお亡くなりになられた方なのならば、ある意味
解決ということで、その確認をしたい私の意向を理解して頂き
不動産屋さんも答えてくれました。やはりそうでした。
公的な方々も2台の車分いたので、市役所や福祉の方々と思われます。

トラックと警察のバイクはもうありませんでした。
不動産屋さん他3台の車がいなくなったあと、臭いはすっかり
薄らいでいました。搬出と軽い清掃で大まかには消えたのでしょう。

しばらくしてから窓を開けてみました。
臭いません。ハエもいません。

私の部屋においての異臭問題は解決しました。

しかし、頭の中では名前も知らず、会話もしたことなく、顔もおぼろげにしか
わからないのに同じ建物に住んでいて・・・そんな方が亡くなってしまった。
何日も誰にも発見されなかった。この現実はリアル感を伴ってヒシヒシと
私の中に染入ったのでした。

これが現代のそこそこ住宅街の現状。都会でもそうですよね。

仕事をしていれば翌日には発見、小笠原や田舎のような人間関係
密着エリアならば、せいぜい3日目には発見となったでしょう。

このアパートで暮らして2年以上経ちましたが、隣りの引越してしまった
イラン人カップルしか、私はこの建物の中の人たちを知りません。
ある意味怖いことです。いつも思います。

唯一、塀向こうのアパートのオジィと顔見知りなので、今回の
原因がわかったあと、塀の隙間から生存確認してしまいました。
テレビを見て大笑いしていたので一安心です。
身寄りのない年金暮らしのオジィだからです。

思い起こせば、色んな芸能人の方々もマンションで孤独死です。
無職だったり不規則だったりの生活での一人暮らしでは
誰にでも起こり得る現実。
ならないように気をつけたって、なりたくないと思っていたって
突然心臓が止まったら、脳梗塞になったら、それでお終いです。

希薄な人間関係の今の社会やここでの暮らしがつくづく
不安定なものであると改めて実感しました。

玄関の鍵をかけない、ご近所密着型の田舎暮らしに早く戻りたいものです。

わずらわしい!面倒だ!プライベートに入ってくるな!という核家族の
孤立した形態が生み出している今の現状。

挨拶もしない、挨拶しても顔を見合わせない、どんだけ人見知りやねん!
ってなこの流れ。どうにかなくなって欲しいものです。

ニュースでは多いと知っていましたし、昔、友人宅でも隣人の方が
亡くなり同じような体験談を聞いていましたが、実際に自分の身にも
起こることとは。孤独死は本当に身近なんですね。

明日は我が身と踏まえて、今日を今を生きてることに感謝して
なるべく迷惑かけないよう、部屋の片付けもがんばります。
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by nibosi09 | 2012-07-05 14:08 | にぼし。

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